古墳時代の全時期にわたって営まれてきた本古墳群の性格や特質をよく表しているということが評価され、このたび船来山古墳群出土品のうち、船来山古墳群の特質を示す687点が岐阜県重要文化財に指定されました。
(告示 平成29年10月13日)
出土品からは、大和朝廷との関係や渡来人との交流などを背景として、綿々と活動を続けてきた首長層の姿が浮かび上がることや、古墳時代における副葬品や葬送儀礼の変遷を顕著に示す好例であることから、岐阜県のみならず全国的視野においても古墳時代研究に大いに資すること等が評価されました。
19号墳出土雁木玉
98号墳出土方形板革綴短甲
272号墳出土品(一括指定)
選定基準は以下の3点です
本巣市合併後も、出土品の保存処理作業を進めていましたが、このたび保存処理によって形状が分かった新たな鉄製品40点について本巣市文化財保護審議会の答申を受け、追加指定されました。
鉄鏃だけでなく、馬具(轡等)が含まれていることが判明しました。
船来山古墳群は東海地方はおろか、国内有数の古墳群です。
この古墳群の出土品については、旧糸貫町側からの出土品が指定されていましたが、このたび本巣市文化財保護審議会の答申を受け、旧本巣町側の109号墳出土品が追加指定されました。
添付ファイル
前期古墳からは全国で17番目の出土例となる方形板革綴短甲のほか、槍が出土。後期古墳からは金・銀製の耳環や銀・金銅製の空玉等多くの玉類が出土した。さらに約3000点を示すガラス製品が出土し、赤く塗られた石室を持つ3基の赤彩古墳からは、海外との関係を窺える雁木玉、トンボ玉のほか、ねじり環頭柄頭、太刀、轡等が出土した。
平成29年の県指定によって、出土品の総数8,093点となった。
宝珠古墳は、小川栄一氏が残した測量図によると、全長約48mの前方後円墳であった(現在は消滅)。古墳時代前期の前方後円墳と考えられ、このうち出土品の四獣形鏡、人物禽獣鏡などが指定されている。出土品から4世紀代の前方後円墳であったと考えられる。石釧、管玉、紡錘車は、碧玉製であり、保存状態も良好である。
TEL: 058-323-7764
FAX: 058-323-2964