令和4年4月1日からの改定です。平均改定率は29%です。
水道料金は、2ヶ月ごとに使用水量を計量し、算定していることから、使用期間が継続している場合は6月検針(5・6月使用)分から、新規の場合は4月検針(4月使用)分から新料金で計算します。
口径別のメーター使用料は廃止になります。
「本巣市水道事業給水条例」第23条(料金)の「次の表」で定めています。料金を改正するには、議会の承認を得て、条例を改正する必要があります。なお、議会に先立ち本巣市水道事業運営審議会に諮問し審議のうえで答申を得ることにしています。
平成29年度から取り組んできました本市の水道事業の根幹となる「本巣市水道ビジョン」を令和元年6月に策定しました。引き続き、その内容に基づき令和元年5月に市長から水道事業運営審議会に「本巣市上水道事業経営戦略・基本計画の策定および水道料金の改定について」諮問を行いました。
以降、審議会で審議を続けていたところ、令和2年3月には市議会の予算決算委員長から議長を通して市長へ、「一般会計において、水道事業会計および下水道事業会計への多額の基準外繰出金が充てられ、大きな財政負担となっている。本来、企業会計は独立採算が基本であることから、一般会計からの基準外繰出金について、軽減を図られたい。」との意見書の提出がありました。
審議会では、計8回の審議を重ねた結果、「経営戦略・基本計画の策定は妥当であり、水道料金の増額改定はやむを得ない」として、令和2年8月に市長へ答申がありました。また、「改定の前年度には時期を検討すること」との附帯意見に基づき、令和3年5月に審議会を開催して確認を行いました。
その後、「本巣市水道事業給水条例の一部改正」が令和3年6月定例議会で承認されました。
企業会計である水道事業は、独立採算制を基本原則とし、その事業費を水道料金で賄うこととなっていますが、本市では国の示す基準外である一般会計補助金(赤字補填)に頼った運営となっています。また、高度経済成長期以降に整備した水道施設の老朽化が進行しており、古くなった施設の更新や耐震化を行うために今後多額の工事費用が必要となります。このため、令和2年9月に今後10年間の水道事業の収支がどのようになっていくのかを「本巣市上水道事業経営戦略・基本計画」としてまとめました。
町村合併(平成16年2月)時の料金設定から18年間、老朽施設の更新を始めとする諸経費を見込み、経営の効率化、健全化に努め、県内他団体と比較しても安価な水道料金を維持してきましたが、今後現行料金のまま必要な工事を行おうとした場合、人口減少社会を踏まえると、水道料金収入は減少が見込まれ財源が大幅に不足することとなり一層厳しい財政状況が見込まれます。また、必要な工事を怠りますと、腐食による水道管の破裂や故障等により、漏水や断水が発生したり、水質が劣化したりする恐れもあります。
現在、新型コロナウイルス感染症の影響により市民の皆様の生活や市内経済は、大変厳しい状況であると認識しておりますが、これからも水道水を安定してお届けできるようこの度、やむを得ず料金改定をさせていただくことになったものです。
令和元年度決算における収益的支出総額は、828,972千円で、水道料金などの自主財源で賄いきれなかった支出については、一般会計からの繰入金323,260千円で賄いました。
このうち、交付税などで措置される旧簡易水道に係る元利償還などの一般会計で負担するべき額(基準内繰入金)が115,494千円で、残りの207,766千円は、本来であれば水道料金などの自主財源で賄うべき額(基準外繰入金)となります。
基準外繰入金は、独立採算制を基本原則とされていることから水道料金の見直しにより早急に無くす必要があります。
水道料金を令和4年4月1日から平均で29%引き上げます。
なお、口径別のメーター使用料は廃止します。
メーター使用料は、調査したところ県内の近隣市町では比較的多く徴収していますが、全国的には少ないことから分かりやすい料金体系となるようメーター使用料は廃止したものです。
平成30年度決算ベースでは、一般会計からの繰入金約3億円のうち、約半分が基準外繰入金(赤字補填)であることを解消するため、第1段階として本巣トンネル以南の旧上水道地域の繰入金を無くした場合の令和2年度の収支予測を計算したところ、約1億円の収入不足の見込みとなりました。この収入不足額を現行料金による1ヵ年の水道料金収入で割り返したものが平均改定率であり、約29%となったものです。なお、口径や使用水量によって、一律の改定率となっていませんので、詳しくは料金早見表をご確認ください。
「水道料金表」 1戸2か月分 口径(13mm~100mm)
水量 (m³) | 水道料金 (円) | 水量 (m³) | 水道料金 (円) | 水量 (m³) | 水道料金 (円) | 水量 (m³) | 水道料金 (円) | 水量 (m³) | 水道料金 (円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0~20 | 2,750 | 70 | 9,625 | 120 | 16,500 | 170 | 23,375 | 220 | 30,250 |
21 | 2,887 | 71 | 9,762 | 121 | 16,637 | 171 | 23,512 | 221 | 30,387 |
22 | 3,025 | 72 | 9,900 | 122 | 16,775 | 172 | 23,650 | 222 | 30,525 |
23 | 3,162 | 73 | 10,037 | 123 | 16,912 | 173 | 23,787 | 223 | 30,662 |
24 | 3,300 | 74 | 10,175 | 124 | 17,050 | 174 | 23,925 | 224 | 30,800 |
25 | 3,437 | 75 | 10,312 | 125 | 17,187 | 175 | 24,062 | 225 | 30,937 |
26 | 3,575 | 76 | 10,450 | 126 | 17,325 | 176 | 24,200 | 226 | 31,075 |
27 | 3,712 | 77 | 10,587 | 127 | 17,462 | 177 | 24,337 | 227 | 31,212 |
28 | 3,850 | 78 | 10,725 | 128 | 17,600 | 178 | 24,475 | 228 | 31,350 |
29 | 3,987 | 79 | 10,862 | 129 | 17,737 | 179 | 24,612 | 229 | 31,487 |
30 | 4,125 | 80 | 11,000 | 130 | 17,875 | 180 | 24,750 | 230 | 31,625 |
31 | 4,262 | 81 | 11,137 | 131 | 18,012 | 181 | 24,887 | 231 | 31,762 |
32 | 4,400 | 82 | 11,275 | 132 | 18,150 | 182 | 25,025 | 232 | 31,900 |
33 | 4,537 | 83 | 11,412 | 133 | 18,287 | 183 | 25,162 | 233 | 32,037 |
34 | 4,675 | 84 | 11,550 | 134 | 18,425 | 184 | 25,300 | 234 | 32,175 |
35 | 4,812 | 85 | 11,687 | 135 | 18,562 | 185 | 25,437 | 235 | 32,312 |
36 | 4,950 | 86 | 11,825 | 136 | 18,700 | 186 | 25,575 | 236 | 32,450 |
37 | 5,087 | 87 | 11,962 | 137 | 18,837 | 187 | 25,712 | 237 | 32,587 |
38 | 5,225 | 88 | 12,100 | 138 | 18,975 | 188 | 25,850 | 238 | 32,725 |
39 | 5,362 | 89 | 12,237 | 139 | 19,112 | 189 | 25,987 | 239 | 32,862 |
40 | 5,500 | 90 | 12,375 | 140 | 19,250 | 190 | 26,125 | 240 | 33,000 |
41 | 5,637 | 91 | 12,512 | 141 | 19,387 | 191 | 26,262 | 241 | 33,137 |
42 | 5,775 | 92 | 12,650 | 142 | 19,525 | 192 | 26,400 | 242 | 33,275 |
43 | 5,912 | 93 | 12,787 | 143 | 19,662 | 193 | 26,537 | 243 | 33,412 |
44 | 6,050 | 94 | 12,925 | 144 | 19,800 | 194 | 26,675 | 244 | 33,550 |
45 | 6,187 | 95 | 13,062 | 145 | 19,937 | 195 | 26,812 | 245 | 33,687 |
46 | 6,325 | 96 | 13,200 | 146 | 20,075 | 196 | 26,950 | 246 | 33,825 |
47 | 6,462 | 97 | 13,337 | 147 | 20,212 | 197 | 27,087 | 247 | 33,962 |
48 | 6,600 | 98 | 13,475 | 148 | 20,350 | 198 | 27,225 | 248 | 34,100 |
49 | 6,737 | 99 | 13,612 | 149 | 20,487 | 199 | 27,362 | 249 | 34,237 |
50 | 6,875 | 100 | 13,750 | 150 | 20,625 | 200 | 27,500 | 250 | 34,375 |
51 | 7,012 | 101 | 13,887 | 151 | 20,762 | 201 | 27,637 | 251 | 34,512 |
52 | 7,150 | 102 | 14,025 | 152 | 20,900 | 202 | 27,775 | 252 | 34,650 |
53 | 7,287 | 103 | 14,162 | 153 | 21,037 | 203 | 27,912 | 253 | 34,787 |
54 | 7,425 | 104 | 14,300 | 154 | 21,175 | 204 | 28,050 | 254 | 34,925 |
55 | 7,562 | 105 | 14,437 | 155 | 21,312 | 205 | 28,187 | 255 | 35,062 |
56 | 7,700 | 106 | 14,575 | 156 | 21,450 | 206 | 28,325 | 256 | 35,200 |
57 | 7,837 | 107 | 14,712 | 157 | 21,587 | 207 | 28,462 | 257 | 35,337 |
58 | 7,975 | 108 | 14,850 | 158 | 21,725 | 208 | 28,600 | 258 | 35,475 |
59 | 8,112 | 109 | 14,987 | 159 | 21,862 | 209 | 28,737 | 259 | 35,612 |
60 | 8,250 | 110 | 15,125 | 160 | 22,000 | 210 | 28,875 | 300 | 41,250 |
61 | 8,387 | 111 | 15,262 | 161 | 22,137 | 211 | 29,012 | 350 | 48,125 |
62 | 8,525 | 112 | 15,400 | 162 | 22,275 | 212 | 29,150 | 400 | 55,000 |
63 | 8,662 | 113 | 15,537 | 163 | 22,412 | 213 | 29,287 | 450 | 61,875 |
64 | 8,800 | 114 | 15,675 | 164 | 22,550 | 214 | 29,425 | 500 | 68,750 |
65 | 8,937 | 115 | 15,812 | 165 | 22,687 | 215 | 29,562 | 600 | 82,500 |
66 | 9,075 | 116 | 15,950 | 166 | 22,825 | 216 | 29,700 | 700 | 96,250 |
67 | 9,212 | 117 | 16,087 | 167 | 22,962 | 217 | 29,837 | 800 | 110,000 |
68 | 9,350 | 118 | 16,225 | 168 | 23,100 | 218 | 29,975 | 900 | 123,750 |
69 | 9,487 | 119 | 16,362 | 169 | 23,237 | 219 | 30,112 | 1000 | 137,500 |
料金早見表にない場合は、下記の計算式で算出し、1.1を乗じて求めます。(1円未満は切り捨て)
使用水量:0~20(m³)の場合
1,250円(基本料金) × 2
使用水量:21(m³)以上の場合
125(単価:1m³につき) × (使用水量 - 20m³) + 1,250(基本料金) × 2
水道事業の経営に必要な現金収入を確保できないことになります。
その場合、一つの選択肢として計画している施設更新や補修工事を抑制するという方法がありますが、必要な工事を怠ってしまうと、腐食による水道管の破裂や設備の故障等により漏水や断水が発生する危険性が高まります。また、水質が劣化する場合もあり、安心・安全な水道水をお届けすることができなくなる恐れがあります。令和元年度では全体の給水量のうち、約24%が家庭などへ供給されておらず、管路などの老朽化による漏水が起因するものと考えています。
二つ目の選択肢としては、必要な資金を借金により確保するという方法があります。しかしながら、既に起債残高が高止まりしており将来の人口減少が見込まれる中では将来世代に過重な負担を強いることになります。
水道事業は、地方公営企業法の定めに基づき、市が経営する独立した企業として、市の税金ではなく使用者の皆様から頂戴する水道料金によって必要な事業費を賄う独立採算制が原則となっています。
そのため、市税を主な財源とし、福祉、衛生、消防、防災、教育など市の基本的な施策に充てられる一般会計や他の特別会計とは、会計(収支)が明確に分けられています。
今回、資金不足に対処するため、料金を引き上げますが、市は、水道事業を安定的に運営していくため、引き続き支出の削減や未収金の解消など経営の健全化に努めていきます。
この度の料金改定は、基準外繰入金をなしにする独立採算制へ向けて3年かけて段階的に引き上げる緩和措置を設けたうえで増額改定を行う第1段階の改定です。今度ますます増大化する老朽化した水道施設や水道管の更新・耐震化により、現行料金を維持したままでは、令和2年度に経営が赤字に転じ、資金残高も令和5年度には目安とする7億円が確保できなくなる見込みであることや赤字補填分を繰出している一般会計も非常に厳しくなっており早急に繰出金を無くす必要があることから、実施するに至ったものです。
改定後も決して経営に余裕が生じるわけではないことから、これ以上の段階的な引き上げは困難な状況です。
本市では、水道事業のマスタープランである「本巣市水道ビジョン」を令和元年6月に策定しました。その後、引き続き水道施設整備に関する今後10年間のより具体的な施策を示す目的で「本巣市上水道事業基本計画」と、安全な水の安定した供給を持続していくための中長期的な収支計画である「本巣市上水道事業経営戦略」を令和2年9月に策定し、その中で現行水道料金を維持した場合の財政状況や、今後の財源の確保について取りまとめ、市のホームページ等で市民の皆様にお示ししてきました。
これらの計画は、いずれも水道事業運営審議会で審議を重ね、特に根幹である「本巣市水道ビジョン」についてはパブリック・コメントの実施により市民の皆様にご意見を伺ったうえで策定したものであり、この中で料金改定の必要性についても記載しているところです。
今後は、より多くの市民の皆様にご覧いただき、ご理解をいただけますよう更に努めていきます。
これまでに施設の統廃合などによる維持管理経費の縮減のほか投資の絞り込み、国庫補助金などの活用、収納対策の強化などに努めてきました。また、財務省などから借り入れしている借金について、繰り上げ償還や利率の見直しにより、金利負担の軽減を図るなど、経営の効率化、健全化に努め、町村合併以降18年間現行料金を維持してきましたが、将来にわたって市民の皆様に安全・安心な水道水を安定的にお届けするため、この度、料金を改定させていただくことになったものです。
令和2年に策定した「本巣市上水道事業経営戦略」のなかで、基準外繰入金をなしにする独立採算制へ向けて、1回目の料金改定から2年後の令和6年度に料金改定を再度行う予定になっています。改定の前年度には決算状況などの事後検証を行い2回目の改定時期などを検討する予定になっています。
基本料金とは、いつでも安心して水が使えるような体制を維持するためにかかる経費(施設などの維持管理費や、料金収納にかかる費用など)で、水の使用水量に関係なく固定的にかかるもの(1か月につき使用水量が10立方メートルまで)を基本料金としています。
また、超過(従量)料金とは、基本料金に含まれる水量(1か月に使用水量が10立方メートルまで)を超えた使用水量にかかる料金で、使用量に応じて1立方メートルあたりの単価が定められていて、「水量」に「単価」を乗じたものをいいます。
水道料金は2か月に一度検針を行い、2か月分の使用水量を請求しています。
(1)基本料金は、1,250円 × 2か月で計算します。
(2)従量料金は、125円 × (使用水量 - 20立方メートル)で計算します。
(3)水道料金は、((1)基本料金+(2)従量料金) × 消費税10%で計算します。
※基本料金は、使用水量の有無に関わらず負担していただきます。
※従量料金は、使用水量に応じて負担していただきますが、基本料金には2か月で20立方メートルまでの基本水量を含んでいますので除きます。
(例)2か月で50立方メートル使用した場合
(1)基本料金=1,250円 × 2か月 = 2,500円(税抜)
(2)従量料金=125円 × (50m³ - 20m³) = 3,750円(税抜)
(3)水道料金=(2,500円+3,750円)×1.1 = 6,875(税込)
3・4月分の料金は、2月中旬から4月中旬頃までに使用した水量を元に計算しているため、4月1日をまたいで水道を使用している場合は、4月検針(3・4月)分までは全て現行料金で計算し、6月検針(5・6月)分から新しい料金表で計算します。なお、4月1日以降に新規使用を開始している場合は、4月検針(4月)分から新しい料金表で計算します。
水道料金は、2ヶ月分を合わせて請求しています。4月1日をまたいで水道を使用している場合は、6月検針(5・6月)分から新しい料金表で計算しますので、7月請求・支払分からとなります。なお、4月1日以降に新規使用を開始している場合は、4月検針(4月)分から新しい料金表で計算しますので、5月請求・支払分からとなります。
皆様にご使用いただいている平均的な使用量(例えば、3人世帯 口径20mm 2ヶ月で50m³使用した場合)で比較すると、1,430円(税込)の値上がりとなります。
※
水道料金は、「基本料金」と「従量料金」に分かれており、2ヶ月で使う水の量が20m³以下の場合は「基本料金」だけかかります。その場合は、口径20mmの場合ですと2ヶ月につき440円(税込)の値上がりとなります。
新型コロナウイルス感染症の影響により水道料金の支払いが困難となるような事情がある場合には、上下水道課(☎058-323-7760)にて個別にご相談をお受けしております。
まずは上下水道課にお電話のうえ、現在の状況についてご相談ください。
本市では、使用水量に関係なく、24時間いつでも安全・安心な水道水をお届けできる体制を維持するために、固定的に掛かる経費分としての「基本料金」と使用した水量に応じて必要となる「従量料金」からなる二部料金制を採用しています。
浄水場・配水池の運転管理や配水管の維持管理、検針費用など費用の大部分は有収水量(水道料金の対象となる水量)の多寡にかかわらず必要であるため、市民の皆様に安全・安心な水道水を安定的にお届けすることや負担の公平性を図る観点から「基本料金」をご負担いただいております。なお、今回の改定では分かりやすい料金体系となるよう口径別のメーター使用料は廃止しています。
水道水は、地下水などを汲み上げて(取水)、飲めるよう水をきれいに(浄水処理)して、皆様のところへ水を送って(配水)いますが、その元となる水源の位置や種類(河川や広域水道からの受水、地下水など)、その水質の良し悪しによって浄水処理にかかる費用が大きくかわります。また、地形や地理的要因によって取水や配水にかかる経費が異なるため、市町によって水道料金が違うのです。
本市では、真正・糸貫地区を除いて主に自然流下(高いところから低いところへ自然と水が流れる原理)を利用して、皆様のところへ水を送っています。このため、山の多い本市では、より高いところに配水池(水を入れるタンクの役割で、大きなプールのようなもの)を設置する必要があり、その配水池へ水を送るためのポンプの動力費もかかります。さらに、真正地区から根尾地域まで南北に広い本市の地理的な要件に合わせた施設の配置や水を送るための配管などが必要で、施設の数が増えれば増えるほど必要な経費が増えることや、人口の集積が小さいために施設の効率(配水管使用効率)が低いなど料金が近隣市町村と比較して高くなる要因が挙げられます。
令和2年度に調査したところ、県内38団体のうち、安い方から数えて10番目ですが、改定後は16番目(高い方から数えて23番目)となる見込みです。
※平均的な使用料(3人世帯 口径20mm 2ヶ月で50m³使用した場合)での比較
県内の比較表
料金改定後の水道料金の平均単価は1立方メートル(=1,000リットル=一般的な家庭のお風呂約5杯分)あたり約125円です。これは、基本料金が1か月につき使用水量が10立方メートルまでを含んで1,250円であることと、従量料金が1立方メートルあたり125円であるためで、あくまでも目安の単価となります。このため、1リットルでは0.125円となります。
一方、500㎖のペットボトル入りミネラルウォーターはだいたい1本100円前後ですので2本分では200円となります。参考としてこちらを1立方メートル(=1,000リットル)あたりで換算すると、約200,000円(ペットボトル2,000本分)となります。
よってその差を比較すると、約0.125円(市の水道水1リットル)と約200円(ペットボトル2本)でおよそ1600分の1程度です。(水道水500㎖の値段は約0.06円)
ペットボトルの水を飲むことにこだわりのある方もいらっしゃると思いますが、料金に関しては水道水の方がミネラルウォーターよりも圧倒的に安いため家計を見直したい方にとっては、この機会に水道水の飲み方を検討してみてはいかがでしょうか。
ご指摘のとおり、本市水道事業は現時点ではいわゆる黒字経営となっていますが、本来、水道事業における純利益は単なる「儲け」ではなく、水道管などを更新するための原資となるものです。また、現行の料金を維持したまま必要な更新工事を行おうとした場合、令和2年度には経営が赤字に転じるとともに、資金残高も令和5年度は目安とする7億円が確保できなくなる見込みであることや赤字補填分を繰出している一般会計も非常に厳しくなっており早急に基準外繰入金を無くす必要があります。
ご指摘のとおり、起債額の増額により、将来の現金不足の解消や補填財源不足の解消は可能と考えます。従いまして、起債額の増額により、料金改定率の減少や料金改定を実施しないことも理論的には可能です。
しかしながら、起債額を増額することは、水道普及率が92.3%と一定水準に達しており大幅な増加が見込めず、将来の人口減少が見込まれる中では、将来世代に過重な負担を強いることになります。また、既に起債残高が令和元年度末で約55億円と高止まりしており経営が赤字になっている公営企業では、起債にあたり県知事の許可が必要となり、許可が得られない場合、公的資金の借入はできません。
なお、同意等がない場合でも民間等資金の借入は制度上可能ですが、金利が高くなり、実際に赤字が続く団体に貸付をしてくれるかは不透明です。
改定時期は、当初は令和3年を考えておりましたが、新型コロナウイルス感染症による市民生活や地域経済への影響、さらには、緊急事態宣言解除後の状況を鑑みて1年先送りしました。
しかし、これ以上の先送りは減収分の財源確保が困難なことや将来にわたり安全・安心な水道水を皆様にお届けするために、料金の改定が避けられない状況にあることを踏まえ、この時期となりました。
現行の水道料金の水準が県内38団体のうち、安い方から数えて10番目以下と平均以下で安価な水道料金です。また、水道料金を減免する場合は、現在運用しているシステムの改修等に時間と費用を要します。
そのため、新型コロナウイルスの影響を受けている市民の皆様や事業者の皆様に対し、緊急的に講じることができる措置として、水道料金の改定延期という手段を選択したものです。
水道料金の改定時期を1年延期することで、水道事業にとっては約1億円の減収が見込まれます。
減収となりますと、財源不足により必要な更新工事が遅れるなど、市民の皆様に安全・安心な水道水を安定的にお届けできなくなる恐れがあることから、その補填財源として、一般会計から繰り入れるべく検討した結果、財源の見込みが整ったためです。
令和2年8月までに、本市の水道事業の基本となる計画を策定しました。その中で、特にアセットマネジメント手法を用いた検討では、老朽化した水道管や浄水場等を法定耐用年数で更新の場合、現在のおよそ3倍となる1年当たり約9.3億円の費用が必要と試算されたため、財源の確保ができないことから計画的に調整した更新を行うこととしてもリスク軽減上1年あたり約3億円が最低限必要という結果になりました。
平成28年度末は、給水人口が32,226人ですが、令和9年度末には給水人口が31,496人程度まで減少することが想定され、給水収益についても減少となり、料金改定を行わないと、近い将来、水道事業の経営が困難になることが分かりました。
本巣市水道ビジョン :50年・100年後の将来を見据えた将来像に対し、安全・強靱・持続の3つの観点から水道の目指す方向性を示した水道事業のマスタープランです。
本巣市上水道事業基本計画 :水道施設の拡張・改良・更新など、水道事業の根幹に係る基本計画です。
本巣市上水道事業経営戦略 :中長期的な経営の基本計画です。
10年間(令和元年度から令和10年度まで)の建設改良費(本巣市上水道事業経営戦略(15ページを参照)および本巣市上水道事業基本計画(20ページを参照)の事業計画)に基づき、以下のとおりです。
連絡管整備 事業費:1億4,000万円 時期:令和元年度~令和9年度
施設の更新(設備) 事業費:13億8,800万円 時期:令和元年度~令和10年度
施設の更新(管路) 事業費:8億8,800万円 時期:令和元年度~令和10年度
耐震診断・補強 事業費:6,500万円 時期:令和元年度~令和4年度
管路の耐震化 事業費:5億1,900万円 時期:令和2年度~令和10年度
合 計:30億円(10年間の平均:3億円)
本市水道事業の整備計画や運営等について市長の諮問(審議の依頼)に応じ審議するために設置されるものです。審議会の委員は、市議会議員、自治会の代表者や公共団体の代表者などで組織され、審議の結果については答申書(意見書)により市長へ報告があります。平成30年度からは水道事業の基本となる計画の策定や水道料金の改定について令和2年度末までに計8回の審議を行い答申を得ました。
TEL: 058-323-7760/058-323-7761
FAX: 058-323-1158